大人は子どもに意外と「よくできたね」と言っています。「よくできたね」と言わない方がいい理由は下記の五つです。一つ目。大人は「よくできたね」安売りして子供を思い通りに動かそうとしている。二つ目。褒められたがりの子供になってしまう。三つ目。子どもは何をするにも大人を安心させるためにするようになり、自分でやり遂げたという喜びを喪ってしまう。四つ目。褒められる為に何かするうちに、自分の楽しみのために何かをするという気持ちがなくなってしまい、子どもはやる気を失ってしまう。五つ目。褒めることで達成感は少なくなる。上手にやらなくちゃいますというプレッシャーが、子どもたちに興味を失わせたり、それをするという楽しさをなくしたり、失敗しないような方法にしてしまったりする。
なんでも「よくできたね」と言って終わりではなく、違う言い方をしてみましょう。相手が大人だったらどんな言い方するのかを考えてみると良いでしょう。
1、見たままを口にする。出来上がったものを褒めるのでなく、作っている途中に子どもがしたことをそのまま言葉にします。子どもの行動やその結果を、ポジティブな言葉でつたえましょう。「キッチンへお皿をはこんだね」「一人で着替えたね。できてとても嬉しそうだね。」「青と赤の絵の具を使ったね。うずまきの形になってるね」
2、言葉でまとめる「おばあちゃんがカバンの用意をするのを手伝ったんだね。それは『親切』だね」「自分でカバンに着替えを入れて、お出かけの準備ができたね。ソレって『一人でできた』っていうことだよ!」
3、気持ちを言葉にする「あなたがそれをできてよかったよ」「帰ってきてリビングが片付いているととてもうれしい」
子供を良い方向に習慣つけようとやっきになるのではなく、まず親である自分の習慣を変えることを意識する。「よくできたね」とつい言ってしまう自分を意識して、別の一言に言い換えるよう、子供との一つ一つの関わりを大切にしていきたいです。